毎年ANA(Association of National Advertisor)から公表されている世界のマーケティングワードですが、2019年は「Personalization」だったのをご存知でしょうか?(ちなみに2020年はコロナの影響もあり多くの企業がフィジカルな体験からデジタル体験への移行を迫られたということで、“Pivot”というワードでした。)
また、記事内では下記のように延べられています。
As marketers we can no longer think about customers as just a single large group. If we assume all customers are the same, then we are not meeting their needs.(マーケターとして、もはや私達は顧客をただの大きな集団の中の一人として考えることはできない。もし全ての顧客を同一としてみなすなら、私達は彼らのニーズを満たせていない。)
https://www.ana.net/miccontent/show?id=ii-2019-ana-word-of-year
さらに、この発表の中ではパーソナライゼーション(Personalization)がなぜ重要なのかという事が下記のように語られています。
・Over half of consumers expect companies to know their buying habits and anticipate their needs.(今や消費者の半数以上が企業に自分たちの習慣を知ってもらい、ニーズを的確に予想してくれることを期待している)
https://www.ana.net/miccontent/show?id=ii-2019-ana-word-of-year
・Half of marketers plan to increase investments in personalization technology.(マーケターの半数がパーソナライゼーション関連のテクノロジー投資を増やすことを計画している)
・One resource identified personalization as the most important marketing trend of this century.(パーソナライゼーションを今世紀最も重要なマーケティングトレンドと見なしている)
このように、世界中のマーケターは今まさに、Personalization(以下、“パーソナライゼーション”)をいかに取り組んでいくかについて高い関心を寄せています。では、 パーソナライゼーションとは一体どのようなものなのでしょうか?
マーケティングの世界で用いられる「パーソナライゼーション」とは広義には、一人一人の行動や嗜好性、ステータスに応じて、それぞれに適した情報を届けるマーケティング手法の一つとされていますが、現在の私達の暮らしの中にも見ることができます。
Netflixはユーザーの視聴時間やコンテンツカテゴリーなどの視聴データから、それぞれユーザーごとにあったコンテンツをレコメンドしていますが、Amazonも同様に購買データからオススメの商品をレコメンドしており、これらも代表的なパーソナライゼーションの一つとされており、知らない間に私達の生活はこのパーソナライズテクノロジーの恩恵を受けています。
冒頭で紹介したデータからも、今や多くの消費者が企業に対して「自分たちの嗜好性を理解してくれる」ことを期待しているということからも、今後デジタルの世界ではより一層、いかに一人一人に寄り添い、ストレスのない体験を提供し、エンゲージメント(関係性)を構築することが加速度的に求められることが予想されます。
しかし、パーソナライゼーションと一口に言っても、そう簡単に実行に移すことができないのが現実です。通常デジタル上での顧客のデータを取得、分析する上で多くの方が使用しているツールテクノロジーではCookieがベースとなっています。そのため、セッション単位での分析改善、接客施策などが中心となり、カスタマージャーニーの把握が断片的になってしまい、顧客を理解することが難しいです。
さらに今後、Cookieの制限がより厳しくなっていく中で、これまでうまくいっていた、従来の広告ターゲティングの成果も期待していた通りにはいかなくなることが懸念されています。
特に広告からの集客に依存している場合には大きな影響が予想され、自社サイト内への流入の質の低下が起こり、かつてないほど、サイト内のエンゲージメント低下が起こり、結果的に見込み顧客のインサイトを取得することが困難になることが懸念されます。
そこで、今多くの企業が取り組んでいるのがコンテンツを積極的に活用した1st Party data(自社ドメイン内での行動データや会員データetc…)の取得蓄積と活用です。直近の2021年にBtoBマーケターへ行われた上図の調査では「コンテンツマーケティング」への投資優先度が高くなると半数以上のマーケターが回答しています。
これまでは、広告を活用すれば質の高い見込み顧客へ情報を簡単に届けることができましたが、今後は同時に今まで以上に従来の広告手法だけではなく、自社ドメイン内のデータを有効に活用する上で「コンテンツの価値」が改めて見直され始めていることがわかります。
コンテンツを通して自社ドメイン内のデータを有効活用するといっても、そのための土台が必要です。上の自社の調査結果からも、国内のおよそ8割以上の企業が「コンテンツに対して期待した成果が出せていない」と回答していることからも、コンテンツで成果を出すことは簡単なことではないことがわかります。
そのため、まずはコンテンツを通して見込み顧客とのエンゲージメント(信頼関係)をどのようにして作っていくのか、そしてどのようにしてそれを計測、可視化できるのかを知っておく必要があります。
一般的にサイト内でのエンゲージメントが高くなれば、その分来訪者側が提供するデータの種類や内容も多くなり、企業側も活用できる1st Party dataの幅も広がってきます。しかし、来訪者が必要としている情報がコンテンツ内でうまく伝えることができていなかったり、来訪者ごとの過去のジャーニーを把握した上でのパーソナライゼーション施策ができていないと当然、来訪者とのエンゲージメントを高めることはできません。
そして、従来の計測ツールやWeb接客だけではこうしたコンテンツのインサイト分析や長期間のジャーニーを把握した上でのユーザーごとのパーソナライゼーションを一気通貫で実現することは難しく、今まさに国内だけでなく海外でもツールテクノロジーのアップデートが急速に求められています。
最後に
TRENDEMONではこうした現状に対して、かねてより、Cookieに依存しない有効なテクノロジーを持ち合わせ、さらにコンテンツのインサイト分析にも特化しております。また、計測分析だけでなくパーソナライゼーション機能もツール内で提供しており、取得したデータを適切なタイミングで適切なユーザーにベストなコンテンツを自動的にパーソナライズレコメンドさせることが可能となっています。
実際に下図の通り、弊社のパーソナライゼーションを実施後、多くの企業様でサイト内の回遊エンゲージメントを平均で10%UPさせ、CVRも130% 改善させることに成功しています。
今後もより一層、コンテンツマーケティングに取り組む方達のお役に立てることができるよう、プロダクト機能を順次アップデートしていく予定ですので引き続き何卒宜しくお願いします。